2005年06月10日
この確実な一杯に生活をかけて:げんき屋
- tin
- 02:32
- コメント (18)
- トラックバック (2)
- カテゴリー:雑味
実は我が実家の周辺は近年ラーメン激戦区となっておりまして、福岡以外の方にも名の知れた「一風堂」
「一蘭」始め「一風堂食ってるようではシロウト」
とラーメン食うプロもいるのかと驚かされる方(連日使い回す)にも評価の高いラーメン屋
(それはたいがいきちゃない)がなんでしょーか10件を超える単位でワサワサあるのです。
ゼンゼン知らないワケでございますが。
はっきし言ってなんかサラリーマン時代にラーメンばっか食っていたせいかなんか食傷気味がずーっと続いていてですね。昼ラーメン、 飲んでラーメンみたいな。
よくよく考えるとそんな言うほど食べたわけでもないのですが、最近までちょっとトンコツはいいぜという状態でしたので、 まったく興味ないわけです。ごくごくたまーに食べるくらい。
で、まあ久しぶりに自転車でぶらぶらしておりましたら、すぐ近所に前から気になっていたラーメン屋がありましてね。 小腹もすいたので久しぶりにちょっと入ってみようかなという気に。「げんき屋」といいます。
ヘンなところにあるんですよ。激戦地は国道沿いですが、ここはそこから遠く離れて川沿いの閑散とした裏道にぽつんと極小のお店。で、 看板はめっぱい間口よりでかく「元祖」とか「骨付粒麺」とかいっぱい書いてあって実に怪しい。
3時過ぎでしたのでカウンターだけの小さな店は無人。
奥にご主人らしきおばさんが一人で背中を向けてなにやら作業中。
「すんまっしぇーん」と声をかけると「はっ!」と、ゴルゴみたいな振り返り方と声を上げて、 もうなんちゅうか不安ではないですか。
「しょうゆトンコツ」でカウンターにはごまとコショウのみ。紅ショウガも辛子高菜もない。これでここはいわゆる「博多ラーメン」 とはちょっと違うことがわかるのです。が、俺は辛子高菜が大好きなのです。悲しい。しかも真っ正面の柱には 「麺を楽しんでいただくためかた麺はおことわり」みたいなことまで。おう。博多マナーロック。 これはキツいと思ったのです。
だいたい、客にいちいちアレはだめこれはヤダというお店はキライ。
知ってますか?「一蘭」というよく東京からアーティストが来ると訪れるというお店なんか、 カウンターが全部隣同士みえないように、一席づつ目隠しが立っているのです。 IT企業のプログラマじゃないのです。 ていうか養鶏場のようにみな正面だけ向いてこっこっこっここけっこここっとか言いながら食わねばなりません。 しかもその間両側の仕切と正面にびっちり張られたウンチクを読まされるのです。なめんなっ! でも有名。
というわけで萎えるぜ。
ラーメンはシンプル。白茶系の濃ゆめスープに、チャーシュー3枚、キクラゲとネギ。こんだけです。
やっぱり近所の店ではだめだぜ。とか思いつつスープをすすると。
ん。
麺は博多系の極細ではなく中麺です。つるる。
ん。
うまか(棒)。
思わず小さく声をあげる私です。んめえ。
臭くない豚のよい香りがするスープは醤油控えめの豚骨風味でどっしり濃ゆい味。でも、ゼンゼンしつこくない。
口に含む瞬間に濃いしょっぱい味がして、それからコク深い味わいがじょわっと広がり後口がさっぱりとしています。
ラードを使用せず地鶏の油を使用してるんだそうです。すげえコクではないですか。
麺はちょい平麺でモチモチしていて、噛むと心地よい弾力によい粉独特の気持ちいい香りがするのです。
つまり、つるっと麺が口に入ると同時に絡んだコクのあるスープが絡んで口の中でハーモニーを奏でるおいしさです。 チャーシューも昔ながらのパサっとした食感はともかく、香ばしくそして噛みしめると豚肉の美味しい味がぎゅっと出てきてぐー。
えーここの描写がしつこいのは小腹が空いた皆様に少しでも、 後味の悪い思いをしていただくための配慮であります(鬼)。
は。
と、顔を上げると先ほどのおかみさんがすげえ顔でこっちをじーっと。こええです。
「や、おいしいっすね麺が」と、やむなく言うと。
「ありがとうございますっ」と、ほっかむりを取ってまで深々と礼。麺を褒めるかたはそーそーいないとか言いだし、
そしてラーメンの詳細な説明が。ああっレッツスタートですかっ!?
元は北九州の「元喜屋」という店が移転したそうです。替玉(麺だけおかわりのことす)する際にわざわざ「麺だけ食ってみれ」とか若い客にすすめるのだとか大変なコトもやっております。
ものすごい熱意。圧倒。私圧倒されました。感動感動です。
この片田舎で控えめに腰あくまで低くいっぱいのラーメンに、ヘルシーでこってりしたラーメンにかける情熱。イカす。ま、
ほかに客がいなくヒマだったともいえましょう。
も、味に満足。話に満腹げぷっという感じでお勘定したのですが、そこで奥から18,9の女の子が出てきて「おかあさん。 ちょっと出てくる・・・」と私に気づいて会釈されました。
感動。また感動(しつこい)。
自信のうまい一杯のラーメン(500円)にガッツをこめて細々と、しかし娘はこんなに大きく育ちました
(余計なお世話だ)。と、いう考えてみれば当たり前の事を目の当たりにして(店狭いので)その生き方はカッコイイぜと感じ入りましたよ。
次回は「骨付きチャーシューメン」食うぞと(すげえらしい)心に決めて、隠れた名店を見つけたような得した気分でもどってみると、 どーやらあの店福岡ではすでにラーメン好きでは大変有名だったよう(調べてみた)。てか、 あんなヘンピな店よくみんな調べて行くぜ。すげーぜラーメンマニア。ちょっとガックシ。
でも、ネットで見るとアトピーでもじいさんばあさんでも安全なラーメン作りたくて、化学調味料一切なし漂白剤なしの小麦粉を使い、良質の豚とラードでなく地鶏を使用などとあり、それは自分の身内がアトピーだったなどいい話満載でした。くう。
とりあえずラーメンに復帰した私です。んまかった。
Trackback on "この確実な一杯に生活をかけて:げんき屋"
以下2件のトラックバックはこのページのエントリー"この確実な一杯に生活をかけて:げんき屋"を参照しています。
このエントリーのトラックバックURL:
